775 :ロミオ伝説|にちゃんまとめ 2009/09/06(日) 11:49:47 0
トメ(ウトは既に鬼籍)とは近距離別居、結婚直後から孫梅男梅が始まった。
あんまりうっとおしいので旦那と相談して犬を飼い始めた。
トメは動物嫌い。怖いのではなく、臭いとかそういうのが苦手らしい。
「犬なんか飼うから子供が出来ない」「捨てろ」とか散々言われたが、直接襲撃が激減したのですごく楽になった。

数年後、子供が生まれた。男の子だった。
トメ、大フィーバーだが犬がいるので家に来にくい。
再度「あんな大きい犬は危ない」「捨てろ」が始まった。

贔屓目は否定できないが、うちの犬は本当に賢かった。
人を噛むどころか、吠える事すらめったにない。
人懐こく、近所の子供達にも人気者だった。
息子が3歳の時、玄関から道路に飛び出して車にはねられそうになった。
そのとき、うちの犬が息子を突き飛ばし代わりにはねられた。
大怪我ではあったがとにかく頑丈な犬種だったのが幸いしたか、ケロッと治ってしまった。
しかしその日から、この子は私達夫婦にとって息子の命を救ってくれた命の恩人(恩犬?)となり、以前にもましてかけがえのない家族になった。息子にとってもそうであるのは言うまでもない。

その大事な家族に向かっての「捨てろ」に、当初スルーしていた私達もキレた。
散々〆たがやまない。まあ少しはマシになったんだけどね。


事故からしばらくたって、娘が生まれた。
そんなある日、珍しくトメが家にやってきた。
息子は庭で犬の背に乗ったりして遊んでたんだが、トメが来たので庭の隅の小屋のところに鎖でつないだ。
それでも息子が縁側から離れないので、嫌そうな顔しながらも庭で息子と話をしていた。
娘が泣き始めたので、私は二人が見えるところではあるものの屋内に引っ込んでしまった。